社長の挨拶
会社設立の源流
ゴープレミアの会社設立は2011年10月、実質開業は翌年の2月でした。
2人のオリーブオイルソムリエ、1人のジュニアソムリエ、海外パートナーも含めて5人の小さな小さな会社です。
お陰様で良い友人、良いブレインに恵まれようやく進路が定まって来ました。
高齢になってどうして突然、会社を作ったのかと良く聞かれます。
それはイタリアのあの美味しいオリーブオイルを、どうしても日本に持ってきたかったからです。
何故イタリアなのか、それは・・・
ヨーロッパ史研究者の父の影響で、息子が少し大きくなった40代の頃からイタリア通いが始まりました。最初は父と美術館見学、妹とは教会を訪ねて絵画を鑑賞したり、オペラ観劇に、そのうち1人でふらりと年に1ヶ月か2ヶ月位滞在するうちに、イタリアがいつの間にか第二の故郷になってしまいました。
町のどんなに小さなレストランや、バールに行っても必ずバルサミコ酢とオリーブオイルが置いてあり、それが信じられないくらい美味しく、さらっとしていて香りもよく、口に油っぽさが残らない、今まで日本で食べてきたオリーブオイルは何だったのだろうかと、目が覚める思いでした。
「そうだこれを何とかして日本に持ってこられないだろうか?」最初はその思いでした。
農園を訪ねて、作っている所をしっかり自分の目で見て、美味しいのはもちろん、安心、安全で上質なものだけを輸入したい、それには会社組織にしたほうが生産者も真面目に対応してくれる。
それと私の夢だった自分で会社を持つことも、実現できる。
そうして5年ほど前から、私の本格的なオリーブ農園めぐりが始まりました。
数10ヶ所の農園を、中部イタリアのマルケ州から、トスカーナ地方、南イタリアのプーリア州までレンタカーを走らせて訪問しました。
同じオリーブ農園でも畑の管理から製品化までびっくりするほど違います。
オリーブの栽培もさることながら、収穫の方法、搾油法などその違い、工夫、丁寧さで味、風味に大きく影響がでます。
でも共通しているのは、どの農家もみな大変な誇りと自信、そしてたっぷりの愛情をを持っていて自分の農園、オリーブオイルが一番だよ!と言うことです。
搾油所を見学、農園を見て周り、オイルを試食してその中から選ぶのは決して簡単なことではありませんでした。
帰国して、どうせ輸入をするのならしっかり勉強しようと、社団法人日本オリーブオイルソムリエ協会でソムリエの勉強を始めました。
そこでオリーブオイルの栽培史、品種、油脂の種類、人体にどれだけ有効な成分があるのか、栄養学、オリーブオイルの健康機能、脂肪酸の特徴、など色々学び、今まで知らなかったオリーブオイルという物がはっきりと眼に見えてきた気がします。
何故同じ250mlなのに、数百円から数千円まで価格の差が有るのか、わかってきました。
健康に良いからと摂取している安価なオリーブオイルの中には、残念ながら適切な輸送や管理がなされていなかったり、単に工業製品でしかないものもあり、またエキストラバージンと称して、偽物と思われるものも沢山出回っている現状を何とか知ってもらいたいとも思いました。
本物のエキストラバージンは、なんの混ぜ物もない果実のジュース、添加物も化学物質も保存料も人体に悪いものは何も入っていないのです。
自分自身、どうせなら身体に良いものを摂りたいです。
健康であることは社会に貢献することにもつながります。
真面目な生産者が作った良いオリーブオイルは、健康のためにどれほど有効か知れません。
そう言うことを出来るだけ多くの人に知っていただきたいと思いました。
私のオリーブオイルソムリエとして使命はオリーブオイルの食品としての価値、作り手や販売者の良心をきちんと正確に伝える、自分の得た知識、技能をしっかりと消費者に還元し、食の楽しみを広げていくことだと考えております。
味覚は人により千差万別です。これという決まりはありません。
ただ相手がイメージしやすいようにそのオイルの味や香り、風味、使い方などを紹介すること、これが大事だと勉強して思うようになりました。
良いオリーブオイルを新鮮なうちに皆様に味わっていただきたい、イタリアの風を感じてもらいたい、そのお手伝いが出来るよう、これからも私共は、できるだけ現地に足を運んで、しっかりと見極めて、最上級のものだけをお届けしていきたいと思います。
温かく見守ってくださる皆様、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。